紀州の豊かな自然と歴史ある城下町が薄紅色に染まる季節。2026年は例年より少し早い開花が予想されており、今から計画を立てておきたいところです。
関西最速の開花宣言で知られる古刹から、湖面に桜が映り込む山奥の絶景まで——和歌山ならではの5か所を厳選しました。
境内の標本木が咲くと近畿地方の開花宣言が出される——紀三井寺は「関西に春を呼ぶお寺」として知られています。231段の結縁坂を登りきった先から見下ろす桜の景色は、登った人だけに与えられるご褒美です。
頂上から望む和歌浦の海と市街地。登りが辛ければケーブルカーを使っても、絶景には変わりません。
朱色の楼門が桜とともに浮かび上がる夜の境内は、昼間とまるで別世界の静けさに包まれます。
白い天守閣と石垣に桜が重なる景色は、和歌山市民が春ごとに確かめに来る風景です。約450本が咲き誇る城郭は、どの角度から切り取っても絵になります。
歩き方のコツ。重要文化財「岡口門」から「二の丸庭園」へ抜ける並木道は桜のトンネルになります。一の橋付近のしだれ桜はソメイヨシノより少し早咲きで、足を止める人が絶えません。
国宝「大塔」の背後に約7,000本の桜が広がる境内は、広さと静けさのバランスが和歌山随一です。有名観光地と比べて混雑が少なく、ゆっくりと桜の中を歩けるのが根來寺の大きな魅力でもあります。
参道は満開期に桜のトンネルになります。頭上を覆う花を仰ぎながら歩く時間は、ここにしかないものです。
重要文化財「大門」が夜に浮かび上がる様子は、静かで深みのある美しさ。昼間とはまるで別の場所のようです。
「日本さくら名所100選」の一つ。約3,000本のソメイヨシノが周囲5キロメートルにわたって続くこの場所は、桜の季節に車で走るだけで息をのむほどです。
静かな湖面に映り込むピンクの並木。山の緑、空の青、水面の桜——この三つだけで構成された景色は、人工物のない自然の美しさを改めて思い知らせてくれます。ライトアップが行われる年は、湖面へのリフレクションがさらに幻想的になります。
高台に立つとすぐそこに青い海が広がる——白浜という土地のよさが凝縮されたような場所です。約2,000本のソメイヨシノに加え、10種類以上の品種が時期をずらして咲くため、訪れるタイミングを選ばず楽しめます。
5か所それぞれに異なる桜の顔があります。早さを求めるなら紀三井寺へ、スケール感を楽しむなら根來寺や七川ダムへ、夜桜なら和歌山城へ。
場所ごとに見頃の時期が数日ずれるため、旅程を少しずらすだけで複数の名所を満開で巡ることも可能です。今年の春、ぜひ和歌山を候補に入れてみてください。

